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個人でAIの開発は可能?AI開発をするために必要な知識や言語を紹介

IT技術の発展と共に、身近な存在になりつつあるAIですが、まだまだ大企業・専門家向けのものであると考える人も少なくはありません。その一方、その需要の高まりに応じて、AI技術を仕事や自分のキャリアに活かしていきたいと考える人もいることでしょう。そもそも、AI開発を個人で行うことは可能なのでしょうか。詳しく解説したいと思います。

個人でAI開発はできるのか

結論から言えば、個人でのAI開発は可能です。非常に複雑で高度に見えるAI開発が一体なぜできるのか、二つの理由について解説します。

背景①:オープンソース化

まずそもそも、AIが誰でも扱えるものとして広く普及した一つの理由が、「オープンソース化が進んだから」です。

「オープンソース」とは、コンピュータープログラムやソフトウェアの設計図である「ソースコード」を誰でも自由に参照・利用して良いと許可しているものを意味します。

一般的なソースコードは知的財産として守られており、そのまま利用することなどは難しいですが、オープンソースは第三者が改変して自分自身のプログラムに組み替えることができます。

世界中に影響力を持つアメリカのIT企業、メタやGoogleやFacebookなどはAIをオープンソース化しています。オープンソースは無償で提供されることが多いので、企業としては利益に直結しないという問題があります。

しかしAIの精度を高めていくためには膨大なデータを処理し、そこで得られた結果を学習していくことが必要だったり、偏見や悪意を持った利用による偏りを予防するといった対策が必要なため、一社のみで開発を進めていくよりも、世界中の人に協力してもらって進める方が効率よくAI技術を発展させることができます。そのため、多くの企業はAI関連の技術をオープンソース化しています。

AIを新たに勉強したい、開発してみようと考える人は様々な企業や個人が開発したAIを参照・活用しながら開発していくことができます。既に完成したものを改変したり、それを元にして新しいAIを作ったりすることができます。

背景②:APIの出現

もう一つの要素が「APIの出現」です。「API」とは「Application Programming Interface(アプリケーション プログラミング インターフェース)」の略称で、プログラムやソフトウェアを外部から利用できるように連携する仕組みのことを意味します。

前述の通り、AIの分野においてはオープンソース化が非常に進んでいますが、それでも開発を1から行うというのは容易なことではありません。

しかし、APIを利用することで個人の開発をすると1ヶ月以上かかるものが、数行のコードで簡単に実装できるようになりました。複雑な部分などはAPIを活用することで、よりスピーディに開発が可能ということです。

例えば2022年11月、誰でも無料で利用できる高度なAIチャットサービス「ChatGPT」は登場すると同時にそのクオリティの高さで世界中を驚かせました。

同サービスを開発する研究機関OpenAIは、2023年3月、そのAIチャットサービス機能を外部に提供する「OpenAI API」をリリースしました。

ChatGPTはWEBブラウザを通してしか利用できませんでしたが、このAPIを組み込むことで、外部のソフトウェアやプログラムにAIチャット機能を搭載させることができるようになったのです。日本ではAI chatくんがOpenAI APIを使ってLINEにて誰でもAIと会話できるようにしました。

APIは利用した量に応じて利用料が変動する従量課金制をとっていることが多く、少なからずコストは発生します。

それでも一からChatGPTのようなAIサービスを開発するハードルの高さを考えれば、非常にローコストで自分のソフトウェアにAIチャット機能を搭載できるようになります。

このようなAPIはChatGPTに限らず様々なIT企業によって提供されていますので、規模やコストを考慮して適切なものを探すことで、開発をより容易にすることができます。

AI開発をするために必要な知識

AIの開発は一般的なソフトウェアサービスの開発と違って、AIについての知識を深めておくことがマストです。

AIの仕組みの理解

そもそもAIとは人間の思考するプロセスを真似て作られていて、データの学習・分析・判断を人間のように処理することが求められます。

それを実現するために大量のデータを学習することでデータを蓄積させ、あたかも人間のように思考したかのような結果を出します。この大量のデータを学習し判断した結果、アウトプットを出すことを「機械学習」と呼び、昨今のAI技術の発展には欠かせないものとなっています。

ただし、機械学習には「悪意や偏見のあるデータ」を処理することで、不適切な回答を学習してしまうといった弱点があるため、機械学習について正しい理解をしておく必要があります。また、新しい機械学習方法が早いスパンで開発されていくので、常に動向をチェックしておきましょう。

というのも、そもそも人間は様々な作業を一人でこなすことができますが、AIは「特定の作業に限定して能力を発揮すること」を得意としています。このようなAIを「特化型AI」と呼び、現在多くの人が利用しているAIサービスの多くは特化型AIです。

つまり「人間のような会話できるAI」と「画像を処理して分析を行うAI」、「要望に応じてメールや請求書を作成するAI」などはそれぞれデータの処理方法が異なります。「言語はこの学習方法が適している、音楽はあの学習方法が適している」といった違いにもつながるため、AIの仕組みについて知ることは重要です。

ちなみに特化型AIと違い、どんなシーンにも使えるAIは汎用型AI(AGI)と呼ばれるもので現在はまだ実現できていません。

AIの開発プロセスの理解

次にAIの開発プロセスについて知ることも大切です。

AIは「データの収集(必要なデータを集めること)」と「データの学習(収集したデータを用いて、適切に処理ができるかを調整する)」を繰り返して精度を高めた後、それを利用できるユーザーインターフェース(UI)を整えていく必要があります。

これらの学習方法をよく理解し、最適なものを選択することでAIの精度を上げることができます。

勉強方法は大きく分けると3つの方法があります。

  1. 教師あり学習
  2. 教師なし学習
  3. 強化学習

AIの開発に必要なプログラミング言語の習得

そして、AIを開発する際に求められるプログラミング言語を学んでおく必要があります。プログラミング言語は多数存在しますが、それぞれに得意不得意や特徴があり、AI開発に求められる言語は限られています。具体的には「python」「R」「SQL」が該当しますので、これらの言語を習得することが大切です。

AI開発に使う言語

最後に、AI開発に求められるプログラミング言語について解説します。

Python

「Python」は2018年頃から注目され始めた比較的新しい言語です。シンプルで読み書きがしやすいだけでなく、科学技術分野やデータ分析に対応できるライブラリなどが多い、という特徴があります。

元々はWebアプリケーションに適した言語として人気を呼んでいましたが、AI開発にも有用であるということから、世界中の技術者に愛用されるようになりました。

AI開発を目指す場合はもちろん、それ以外でも活用できる言語のため、まず最初に学習してみると良いでしょう。

SQL

「SQL」は、厳密にはプログラミング言語ではなく、データベースを操作するための言語です。「エスキューエル」や「スィークェル」、「シーケル」と発音されます。

データベースとは、保存されたデータが集まったもののことを示します。例えば、一般的なデータ表であれば、検索機能やフィルタリング機能で必要な情報を取得することができますが、AIが参照するデータはより大規模で複雑なことが一般的です。

そのようなデータを処理(データの作成や修正、検索など)をするために用いられるのがSQLなのです。データの収集と学習が欠かせないAIとは、切っても切り離せない言語であると言えます。

R

「R(R言語)」とは、統計解析とデータ分析、そしてグラフィックに特化したプログラミング言語です。データのベクトル化などの他、データをグラフとして描写することなども簡単にできるのが大きな特徴と言えるでしょう。

Pythonよりは習得難易度が上がると言われがちですが、AI開発をより高度なものにするためには、欠かせない言語です。

今こそAI開発に挑戦してみよう

現代社会において、最早、AIは当たり前の存在になったと言えるでしょう。今後も、様々なAI技術が開発され、人々の生活に役立てられていくと期待されています。
技術としての将来性も高く、既存の業務の効率化などにも有用である上、個人が一人で学び、開発していくことも不可能ではありません。今こそ、AIについて学び、開発へ挑戦してみるのはいかがでしょうか。

筆者プロフィール画像

Automagica編集部

バーチャルアシスタント(AI秘書)サービス「Automagica(オートマジカ)」を中心に、AIキャラクターの開発をしております。

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