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AIアプリはどうやって作る?作り方や求められる知識を解説

テクノロジーの進歩に伴って、AIは私たちにとって身近なものになっています。もっとも、ソフトウェアの開発を手掛けている方でも、AIを搭載したアプリをどのように開発すればよいかよく知らないという人は少なくないのではないでしょうか。そこで以下では、知っていると役に立つ、AIアプリの作り方や求められる知識について見ていきます。

AIアプリとは

まずはじめにAIアプリとは、その名の通り、AIを搭載したアプリケーションのことです。AIというのは、Artificial Intelligenceという英語の頭文字をとって作られた略語で、日本語では「人工知能」と訳されます。これは、人間ならではの知的な振る舞いをシミュレートするように開発されたソフトウェアやその技術のことなのですが、その歴史は意外と古く戦後間もない1950年代から既に研究が開始されていました。

半世紀以上の歴史の中では数々のブレークスルーが起きたのですが、その中でも画期的だったのは、人工ニューロンという数式的なモデルを用いて人間の神経回路網を再現するニューラルネットワークの登場です。このモデルの登場が、1980年代以降の「機械学習」と呼ばれる人間が自然学習を行う仕組みをAIに応用したアルゴリズムの開発をもたらし、さらに2000年代に入ってからのディープラーニングへとつながっていくのです。なお、ディープラーニングというのは、ニューラルネットワークを構成している「隠れ層」を多層化させる仕組みであり、これが登場したことによって機械学習の精度が飛躍的に高まりました。

一方、アプリケーションというのは、OSの機能を応用することによってあらかじめ決められた目的を達成すべく開発されたソフトウェアのことです。パソコンやスマートフォンなどの端末にインストールして使用するもの以外に、サーバ上にアプリシステムを構築して、そこにアクセスする様々な端末が共用できるようになっているものなど、いくつかの種類があります。通常のアプリは、決められた動作のみ行うように作られているのですが、これにAIを搭載することによって、あたかも人間が行うかのような論理的な回答を得られるようになるのです。

AIを使ったアプリの種類

AIアプリは、大きく分けて、機械学習モデルを使うものと、ゼロから開発されるものの2種類があります。ここでは、それぞれがどのようなものかを見ていきましょう。

機械学習モデルを使う

実用的なAIアプリを開発するためには、微分や線形代数、確率統計といった専門的な数学の知識に加え、膨大なデータやそれを分析するための高度な能力が必要になってきます。それらの知識や能力は一朝一夕に身に着けられるものではありませんし、単独の企業だけでデータを集めるというのも容易ではありません。そこで、それらの手間やコストを減らすために、GoogleのCloud AIやIBMのWatsonといったAPI経由で利用することができるようになっている学習済みの既存の機械学習モデルを用いてAIアプリの開発を行うことが少なくありません。このようにして開発されたAIアプリには、比較的低コストで開発できることに加えて、最初から一定のクオリティが保証されているといった特徴があります。

ゼロから開発する

AIアプリを作るには、前述のように、様々な専門的な知識や能力、データなどが必要になりますが、それらを用意できるだけのリソースがあるという場合には、機械学習やディープラーニングを用いてゼロから開発することも不可能ではありません。例えば、将棋AIとして知られるボナンザは、個人が独力で開発した機械学習のアプローチを用いたAIアプリで、2006年に行われた世界コンピュータ将棋選手権で初出場にもかかわらず見事優勝を成し遂げたことで一躍その名を轟かせました。その後も、優れた実績を残した将棋AIの中には、エンジニアの手によってゼロから開発されたものが少なくありません。

AIを使ったアプリの作り方

ここからは、AIを用いたアプリの開発の仕方について説明します。

データを集める

最初に行う必要があるのは、AIによる分析の対象となるデータの収集です。AIのアルゴリズムを強化・向上させていくためには、クオリティの高い膨大な量のデータが必要になるため、いかにしてそれらを集めるかが開発の成否を分けると言っても過言ではありません。

機械学習モデルを設計する

データが揃ったところで、次に行わなければならないのは、それらを解釈・分析した上で学習を行うためのモデルの設計です。一言でモデルと言っても様々な種類が存在しているので、どのようなAIを開発したいのかによって設計すべきモデルは異なってきます。そのため、最適なモデルの種類を見極めることがエンジニアとしての腕の見せ所なのです。

データを与えて学習させる

モデルができれば、いよいよ用意したデータを与えて学習させる段階になります。モデルにデータを入力して機械学習を行うことで、AIはその機械学習の能力を高めていくことができるのです。

③のステップを繰り返す

一度機械学習を行っただけで、完璧なAIアプリが完成するというケースはほとんどありません。すぐにはデータ分析の精度が期待した水準に達しないことが通常ですので、学習用データの検討や追加を繰り返して徐々に精度を上げていくという作業が不可欠となります。これらの作業を何度も繰り返してようやく実用的なAIモデルが出来上がるのです。

AIアプリを作るのに求められる知識

AIアプリの開発に必要な知識について、見ていきましょう。

データ収集やデータ加工

精度の高いAIアプリを作るには、機械学習を行うためのデータが不可欠ですので、その収集や加工についての知識は必須となります。例えば、インターネット上でクロールして情報を集めるWebスクレイピングの知識がないとクオリティの高いAIアプリの開発は難しいでしょう。また、スクレイピングによって得たデータをそのままコピーして配ったりすると、著作権法違反に問われてしまいかねませんので、そういった法令に関する知識も必要になるでしょう。

PythonやSQLを使った機械学習

AIアプリもアプリケーションの一種だけに、開発に当たってはPythonやSQLといったプログラミング開発や、データベース構築の基礎となる知識やスキルが必要になってきます。また、これらを使ってプログラムを設計したり機械学習を行うためには、一定水準以上の数学や統計学等の知識も有していなければなりません。

HTML、Javascriptなどのフロントエンド

開発したAIアプリをユーザーが不自由なく使いこなせるようにするためには、使い勝手のよいインターフェースを搭載しておく必要があります。そのため、AIアプリの開発に従事するエンジニアには、フロントエンドの設計や構築などに用いられることが多い、HTMLやJavascriptなどについての知識も求められるのです。それに加えて、アプリをサーバー上に構築するために役立つバックエンドについての知識やスキルも習得しておくとよいでしょう。

AIアプリの作り方や求められる知識のまとめ

以上で見てきたように、AIアプリの開発は、収集したデータを開発したモデルに入力して機械学習を繰り返すことによって行われます。そのためには、高度なデータ収集や加工についての知識だけでなく、PythonやSQLを使った機械学習に加えて、HTMLやJavascriptなどのフロントエンドの知識も必要です。そのため、これからAIアプリの開発に従事しようという方は、それらの知識を身に付けるようにするとよいでしょう。

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Automagica編集部

バーチャルアシスタント(AI秘書)サービス「Automagica(オートマジカ)」を中心に、AIキャラクターの開発をしております。

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