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人工知能の活用例をメリットや注意点とともに紹介します。

人工知能は、さまざまな分野で活用されています。健康や教育、娯楽などに応用されており、人間の生活に多くの恩恵をもたらしています。しかし、その活用方法や効果については、まだ十分に理解されていないことも多いのではないでしょうか。今回は、人工知能のさまざまな活用例を紹介するとともに、そのメリットや注意点などについてもご紹介します。

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人工知能の活用事例

チャットボットの最適化

チャットボットの最適化とは、チャットボットの性能や品質を向上させることです。これを実現するには、まずチャットボットの目的や対象ユーザーを明確にし、適切な会話シナリオや応答を設計する必要があります。

次に、チャットボットの学習データを充実させ、多様なユーザーに対応できるようにしなくてはいけません。また、チャットボットのフィードバック機能を利用し、ユーザーの満足度や問題点を把握し、改善することも重要です。最後に、チャットボットの評価指標を設定し、チャットボットの効果や効率を定量的に測ることが必要です。

チャットボットの最適化の事例としては、LINEのチャットボットが挙げられます。LINEは、自社のチャットボット「LINE Clova」の性能を向上させるために、自然言語処理の技術を活用しています。例えば、ユーザーの発話を意図や感情に分類する「インテント分析」や、発話に含まれる情報を抽出する「スロット抽出」などの機能を提供しているのが特徴です。

提案の最適化

ユーザーのニーズや好みに応じて、最適な商品やサービスを提案することを提案の最適化と呼びます。提案の最適化を実現するためには、ユーザーの行動や属性などのデータを収集・分析して、ユーザーの好みや関心を理解することが必要です。また、ユーザーの好みや関心に基づいて、商品やサービスの特徴や価値を考慮し、ユーザーにとって魅力的な選択肢を提供します。ユーザーが魅力的な商品やサービスを効果的に認識できるように提示し、購買意欲や満足度を高めることも重要です。

提案の最適化の例として挙げられるのが、Amazonが自社のオンラインショッピングサイトで運用している「レコメンデーションシステム」です。このシステムは、ユーザーの購買履歴や閲覧履歴などのデータを利用して、ユーザーに合った商品を提案する機能を持ちます。例えば、「おすすめ商品」や「ほしい物リスト」などの機能があります。

自動運転

自動運転とは、車両が人間の操作や介入なしに自律的に走行することを指します。周囲の環境や交通状況を認識するために、カメラやレーダーなどのセンサーが利用されます。目的地や経路を決定するためには、地図やナビゲーションなどの情報が必要です。車両の加速、減速、方向転換などを実行するには、制御システムやアクチュエーターなどの装置が重要となります。

自動運転の事例としては、Waymoが有名です。Waymoは、Googleの親会社であるAlphabetの子会社で、自動運転技術の開発と運用をおこなっています。自動運転車両を使ったタクシーサービス「Waymo One」や、自動運転トラックを使った物流サービス「Waymo Via」などを展開しています。

不正検知

不正検知は、オンライン取引や支払いにおいて、不正な活動や注文を未然に防ぐための技術です。人工知能の活用により、不正行為を素早く検知し対処することができます。例えば、不正が疑われるインターネット上での取引に対して即座に反応したり、AIの自己学習によって新たな不正手法にも対応することが可能です。同時に、不正検知業務の効率化も実現できます。

実際に、人工知能を利用した不正検知の例が存在します。NECは、AIを活用して不正行為を検知するソリューションを提供しているのが特徴です。このソリューションでは、金融取引のデータをAIが解析し、不正行為の可能性を評価します。AIは常に最新の不正手法を学習し、検知の精度を高めることができるため、迅速かつ正確に不正行為を検知できます。

作業の自動化

作業の自動化とは、人間がおこなっていた単純作業やルーティン業務を、人工知能やロボットなどの技術によって自動化することです。人工知能を活用すると、作業時間の削減ができるだけでなく、作業の精度や品質の向上ができます。また、創造性や判断力を必要とする業務に集中することが可能です。

警備ロボットの開発企業であるTuring Videoは、作業の自動化に人工知能を活用する事例の一つです。同社が開発した警備ロボット「Nimbo」は、セグウェイを利用して自律的に移動し、巡回する能力を備えています。セキュリティ上の問題が起きた場合は、AIが検知するのが特徴です。Nimboは顔認証システムなどと連携し、立ち入り禁止区域に未登録で侵入した人間を検知できます。

人工知能を活用するメリット

人件費削減

人工知能を活用するメリットの一つとして、人件費の削減が挙げられます。人工知能は、単純作業や定型業務を自動化したり、データ分析や予測を高速かつ高精度でおこなうことが可能です。これによって、人の手が必要な業務を減らし、労働時間や残業代を削減できます。例えば、ユーザーからの問い合わせに対応するAIチャットボットを導入すると、人的なコストを減らすとともに、スピーディーなレスポンスを提供できるようになります。

業務効率化

人工知能技術をビジネスプロセスや業務に組み込み、業務の自動化や効率化が実現できます。人間がおこなっていた手作業や繰り返し作業などを人工知能に任せると、作業時間の削減や生産性の向上が可能です。また、人間では難しい高度な分析や予測も人工知能がおこなうことで、ビジネスの価値を高められます。例えば、最適化アルゴリズムを用いて、配送ルートを最適化すると、物流コストの削減や配送効率の向上が期待できます。

ヒューマンエラーの削減

人間は疲労や集中力の低下、経験や知識の不足などによってヒューマンエラーを起こす可能性があります。しかし、人工知能はそのような影響を受けにくく、一定の品質や精度で作業をおこなうことが可能です。人工知能は、大量のデータや複雑なルールを学習し、人間では見逃しやすい異常やパターンを検出できます。例えば、医療業界においては、人工知能を用いた画像診断支援システムによって、医師の診断の精度を高め、誤診を減らせる可能性があります。

人工知能を活用する際の注意点

セキュリティリスク

人工知能は、さまざまな分野で有用な技術ですが、悪意のあるユーザーや攻撃者によって悪用される可能性もあります。例えば、ディープフェイクによるなりすましです。人工知能によって声や顔を別人のものに変換する技術を使って、詐欺や偽証などをおこなうリスクがあります。人工知能に過去に流出したパスワードを学習させて、新しいパスワードを推測させることもできてしまいます。推測されたパスワードは、不正アクセスや情報漏洩などに使われる可能性があるのです。ディープフェイクに惑わされないようにするためには、出典や信憑性を確認することが大切です。パスワードの悪用を防ぐためには、パスワードを強固に設定し、定期的に変更するようにしましょう。

信じすぎるのはNG

人工知能は人間が作ったプログラムやデータに基づいて判断や学習をおこなうため、必ずしも正確で公正な結果を出すとは限りません。人工知能の判断には誤りが含まれる可能性があり、それをそのまま受け入れると、倫理的な問題や法的な責任が生じる恐れがあります。信じすぎるのは危険なため、人間の監視やチェックが必要です。人工知能の活用には常に自分で思考し、判断し、責任を持つことが重要だと言えます。

運用コストが発生

人工知能には、運用コストが発生します。まず、システムやハードウェアの故障や不具合を修復するための保守費用が必要です。人工知能の精度や性能を向上させるための費用もかかります。稼働状況や効果測定をおこなうための運用管理費用も発生します。人工知能を活用する際には、開発コストだけでなく、運用コストも考慮に入れることが重要です。運用コストを抑えるためには、補助金・助成金の活用が有効です。また、スモールスタートで始めて、効果を確認しながらデータやモデルを追加していくなどの方法もあります。

人工知能の活用まとめ

人工知能は、人々の生活や社会に革新的な変化をもたらしています。問題を解決したり、新しい価値を創造したりすることができます。その一方で、使う人間の責任や安全性に対する配慮も必要です。人工知能を活用するためには、その仕組みや限界を知り、適切に利用することが大切だと言えます。ぜひ、人工知能を活用してみてください。

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Automagica編集部

バーチャルアシスタント(AI秘書)サービス「Automagica(オートマジカ)」を中心に、AIキャラクターの開発をしております。

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