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業務効率化によってムリムダムラを無くする方法を紹介。重要なポイントも。

企業は生産性や効率を求められる時代となり、業務効率化を妨げる要因は早急に解決すべき課題です。しかし、ツールの導入や業務削減を促しても効率化が上手くできていない企業も少なくありません。そこで、重要な概念となるのが「ムリムダムラ」です。今回は業務効率化を実現するために、ムダムリムラをなくす意味や方法、解決するのに重要なポイントを解説します。

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業務効率化におけるムリムダムラとは

企業が業務効率化するときに改善すべきポイントとして「ムリムダムラ」があります。ムリムダムラは、3つの単語「ムリ(無理)」「ムダ(無駄)」「ムラ」をまとめた言葉です。略して「3M」と呼ばれることもあります。

トヨタ生産方式で初めて生まれてから、業務効率化に必要なこととして他の業界にもこの言葉が広まりました。そんなムリムダムラには、次のような3つの意味が含まれます。「ムリ」は、業務を担当している人や設備に対して能力以上の負荷や要求をかける状態を指します。業務において過剰な負荷がかかると作業効率が低下し、ミスの発生やストレスを抱える原因となります。

「ムダ」は、業務において無駄な作業や無駄な資源の使用が行われている状態です。例えば、重複した作業や不必要な手続き、在庫の過剰保持などがムダとされます。ムダを排除することで、業務の効率化やコスト削減が可能です。

「ムラ」は、業務において作業や成果のクオリティにばらつきがある状態を指します。例えば、一部の担当者が業務をスムーズにこなせている一方で、他の担当者が遅れている場合などがムラです。ムラを解消することで、業務の安定性や品質の向上が図れます。

業務効率化を図るためには、ムリを避けるための負荷の適正化、ムダを排除するための効率的なプロセス設計や作業の見直し、ムラを解消するための能力の均衡化や標準化などの取り組みが重要です。"

ムリムダムラをなくすためのポイント

ムリムダムラをなくすには、次の4つのポイントを押さえることが重要です。

属人化業務の改善

ムリムダムラが発生しやすい現場が、属人化した業務環境です。担当者の固定化や作業の一極集中が原因で属人化はよく起こります。そもそも属人化とは、特定の業務や知識が特定の従業員に依存している状態を指します。業務を担当している人がいないと、作業が円滑に進まないという状況です。そこにムリムダムラが生じます。業務効率化を目指す企業にとっては、属人化はリスクとなります。なぜなら、特定の担当者や作業者が休暇や退職で不在になった場合、業務の停滞や情報の欠落が生じるからです。

そのため、属人化を防ぐためには、業務の共有化や明文化、教育トレーニングの充実などで属人化を避ける対策が必要です。例えば、重要な業務プロセスや手順を明確にし、文書化することで、他の従業員が業務を理解しやすくなります。その結果、特定の個人に依存せずに業務を行うことができます。

また、チーム内での知識共有を活発化させることで、個人の専門知識やノウハウをチーム全体で共有します。知識を持つ人間が1人ではないため、不在時の問題もクリアできます。定期的なミーティングやドキュメント共有のプラットフォームを活用し、情報の共有を図りましょう。チームメンバーに対して定期的なフィードバックを行い、業務の改善点や成果について透明性を持たせるのも効果的です。

テンプレートの作成

ムリムダムラを解消するポイントの2つ目は、テンプレートを作成することです。テンプレートは、型にはめて業務を行うことです。しかし、業務効率化を目指す場合はムリムダムラの起きやすい業務手順ややり方を固定化して、誰でも一定の作業でこなせるようにすることを指します。

テンプレートの作成は標準的な形式があるわけではなく、自社で運用しやすいものを採用することが大切です。その際、具体的な手順や指針、必要な情報などを明確に記載し、チームメンバーが容易に運用できるようにします。作成したテンプレートはチームメンバーと共有し、実際の業務に導入します。導入した後は、フィードバックや改善のサイクルを設けることで、継続的な改善を促します。このような手順を踏んでテンプレートを作成することで、ムリムダムラの解消に向けた具体的なアクションを実施することができます。

作業工程の見直し

現在の業務を詳細に分析し、ムリムダムラが発生している作業工程を特定します。例えば、重複作業、不必要な手順、情報の欠落です。重複作業は、同じ作業が複数の人や部署で重複して行われることを指します。時間やリソースが無駄に消費されるだけでなく、作業の品質や効率性も低下することがある工程の中の問題です。

不必要な手順は、業務プロセスや作業フローにおいて、本来必要のない手順や手続きが存在することです。作業時間が延びたり、作業の複雑さが増すため、聞き取り調査などですぐに判明します。

情報の欠落は、属人化の担当者が不在やマニュアル・資料の不備などで、業務に必要な情報が不足している状態です。作業の進行が滞ったり、誤った判断や意思決定が行われます。過去に判断ミスや作業の遅れが生じやすかった工程に隠れていることが多いでしょう。

このような分析結果をもとに、具体的に見直すべき作業工程を特定します。

人材配置の改善

ムリムダムラをなくすためには、業務内容と人材の能力がマッチした人材配置が不可欠です。しかし、無理な人材配置や能力に合っていない人材が配置されていることで、ムリムダムラが起こりやすくなります。人材の能力を適切に人事査定するだけでなく、本人の能力や経験、希望などを加味して、業務効率化を促せるような配置移動を検討することが大切です。

また、人材配置の改善にはもう1つ重要な意味があります。それは、チームワークや人間の上下関係など目には見えにくく、能力や適性などともまた違った部分を見極められることです。能力は優れていても業務効率が悪い場合、スキルや経験以外の部分が足を引っ張っていることがあります。コミュニケーションや現場の相性は人材配置の改善によって効率化することができます。"

ムリムダムラをなくすための手順

ムリムダムラは闇雲に改善策を適用するのではなく、手順よく問題を解決していくことが大事です。

現在の業務におけるムリムダムラを把握する

初めに、現在の業務におけるムリムダムラを可能な限り把握します。判断基準がよくわからない場合は、目標から具体的な数値を設定した上で、作業時間の削減、効率の向上、品質の向上などを基準にします。業務の妨げになっている項目は、すべてチェックリストに入れて、ムリムダムラがないか判別します。

判別方法は、次の内容を必要に応じて選んでで実施します。
1.業務プロセスを可視化し、各ステップや手順を明確にする。
2.実際の作業時間や手順を計測し、ムリムダムラが発生している要因を分析する。
3.過去の業務データや生産性の指標を分析し、ムリムダムラのパターンや傾向を把握する。
4.チームメンバーからのフィードバックや意見を収集し、ムリムダムラの原因を探る。

効率化できそうな業務をピックアップする

業務の中には、企業が効率化しやすいものと効率化しにくいものがあります。例えば、効率化しにくいものとして、営業業務で顔を合わせて交渉する、重要な案件のチェック作業などが挙げられます。

逆に、効率化しやすいものは次の点が挙げられます。
・ルーチン作業・定型業務
・業務上のコミュニケーション
・コピー・印刷業務(デジタル・DX化)
・アウトソーシング(外注)できそうな内製業務の一部

企業では創造的な業務ばかりではなく、日本では特に日常的に繰り返されるルーチン作業・定型業務が多数あります。例えば、データの入力やファイルの整理、定型的なメールの送信などです。これらを自動化することで、ムダムリムラの中の「ムダ」な時間と手間を節約することができます。また、ツールの活用やアウトソーシングでコア業務に集中できる環境を作ることも可能です。

具体的な業務効率改善策を思案し、実行する

業務効率化の改善策は思いつきで実行するのではなく、具体的に効率化できる部分を自社のリソースでどうやってクリアするかを考えて、実際に社内で実行できるか検証する必要があります。なぜなら、効率化の施策は確かにムリムダムラの削減が期待できますが、具体的な業務の効率化には組織や業界の特性、ニーズ、課題などを考慮することが重要だからです。

同時にスキルアップ教育を施して、従業員の能力向上を図り、ムダムリムラが起こりにくい人材を用意します。業務効率改善策は決して1つに絞るのではなく、ムダムリムラを省けるさまざまな方法に多面的に取り組むことが大切です。

ムダムリムラを見つけて業務内容を見直そう

ムダムリムラは、企業の業務効率化を妨げる要因となります。ムリは過剰な負荷や無理な仕事を指し、ムダは余計な作業や過剰な資源の浪費、ムラは不均一な生産や作業のことです。ムダムリムラを改善するには、属人化の解消や工程の見直し、人材配置などを改善することが必要です。そのためにも、効率化できそうな業務の把握やピックアップ、改善策の実行など、ここでご紹介した手順にそって解決しましょう。

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