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動画編集に使えるAIサービス3選。メリットや注意点も紹介

動画編集は、クリエイティブなプロセスであり、時間とスキルを必要としました。しかし、AIの進歩により、このプロセスは劇的に変わりつつあります。AIを使った動画編集は、時間の節約、品質の向上、スキル要件の軽減など、多くのメリットをもたらします。

本記事では、動画編集に使えるAIサービス3選を紹介します。それぞれのサービスの特徴や、AIを使うことで得られるメリット、そして注意点について詳しく解説します。

AIを使って効率的に動画編集する方法を知りたい方、AIを使うことで動画編集にどんなメリットがあるのか知りたい方に、ぜひ参考にしていただきたいと思います。

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動画編集できるAI

AIによる動画編集は、以下のように3Stepで行われます。

Step1:画像に含まれる情報を認識・分類

・画像認識
・音声認識
画像から物体や人物、顔を認識する画像認識と、音と声を認識・翻訳する音声認識から集めたデータを、シーンや人物、音声ごとに情報として分類します。

Step2:分類した情報を学習

・機械学習
分類した情報(シーン認識・人物認識・音認識・声認識)からパターンを見つけ、学習し、予測する機械学習が行われます。

Step3;学習して見つけたパターンと予測に基づいて動画編集を自動化

・カット編集:シーン認識に基づいて、不要なシーンを自動的にカット
・テロップ挿入:音声認識で動画の内容をテキスト化し、テロップとして自動的に挿入
・エフェクト追加: 分類情報に合ったエフェクトを自動的に追加
・BGM挿入:分類情報に合ったBGMを自動的に挿入
・ノイズ除去:音声認識に基づいて、ノイズを自動的に除去
・画質調整:シーン認識と人物認識に基づいて、明るさやコントラストなどを自動的に調整

動画編集にAIを導入するメリット

従来の動画編集は、アナログによる人為的なクリエイティブプロセスであり、時間とスキルを必要としました。これに対してAIによる動画編集は学習して見つけたパターンと予測に基づいて編集作業を自動化するため、以下のように作業の効率化とコスト削減を実現できます。

作業の効率化

・時間の節約
・品質の向上
・スキルの要件の軽減

学習したパターンに基づき、一貫した品質で動画編集を自動化するため、人間が行うよりもはるかに早く作業を完了し、人為的なミスを回避して品質は向上します。例えば、人間では数時間かかる動画の編集作業を数分で完了でき、色補正や音声調整などの編集作業を一貫して高品質に行えます。

プロフェッショナルな編集スキルを持たないユーザーでも、ジャンルやムード・テーマなどを選択するだけで、高品質な動画を作成できます。

コスト削減

・人件費の削減
・教育・研修費の削減
・設備投資の削減

AIによる自動化は専門的な編集スキルを不要とするため、人間の編集者が行う作業を削減し人件費を削減できますし、新たな編集者の教育や研修の時間とコストを削減できます。
AIはクラウドベースのサービスとして提供されることが多く、高価な編集ソフトウェアやハードウェアの投資を削減できます。

動画編集に使えるAIサービス

ここでは、動画編集作業の効率化とコスト削減に効果のある、おすすめのAIサービスを3本紹介します。

PowerDirector

PowerDirectorは、マルチメディアソフトウェアと AI 顔識別技術で世界のトップを走るバーリンク社が提供する、8年連続ナンバーワンの動画編集ソフトです。

  • 特徴:初心者でもハリウッド級の映像美を実現できるビデオエフェクト、悪条件の被写体でも完璧な映像に仕上げる補正・品質向上機能
  • 価格設定:月額料金2180円、写真・音声・色編集ソフト追加プラン3980円
  • URL:
    https://jp.cyberlink.com/products/powerdirector-video-editing-software/overview_ja_JP.html

PowerDirectorは、マルチメディアソフトウェアと AI 顔識別技術を組み合わせ、豊富なビデオエフェクトや補正・品質向上機能を提供しているため、以下のような人におすすめです。

・初心者映像クリエイター
映像編集の初心者でも、PowerDirectorの直感的なインターフェースと豊富なテンプレート・エフェクトを活用することで、ハリウッド級の映像美を実現できます。

・ビデオブロガー
YouTubeやSNSなどで動画を公開している方にもおすすめです。悪条件の被写体でも品質を向上させる機能があり、クオリティの高い動画コンテンツを作成できます。

Adobe Premiere Pro

Adobe Premiere Proは、シンプルなワークフローと文章編集のようにラフカットできる動画編集ソフトです。

  • 特徴:自動ダッキングやスピーチ強調による時間短縮機能、不要なつなぎ言葉削除機能
  • 価格設定:月額料金(年間プラン)3280円
  • URL:https://www.adobe.com/jp/products/premiere.html

Adobe Premiere Proは、シンプルなワークフローと高度な編集機能を備えた動画編集ソフトであるため、以下のような人におすすめです。

・プロフェッショナル映像クリエイター
映画制作やテレビ放送などのプロの映像制作者に向けられています。高度な編集機能を活用して、クリエイティブな映像作品を制作できます。

・YouTuberやビデオジャーナリスト
クオリティの高い動画コンテンツを制作する必要があるクリエイターに適しています。自動ダッキングやスピーチ強調などの機能があり、効率的な編集作業が可能です。

GliaCloud

GliaCloudは、最短1分で1本の動画を作成し、従来の動画編集時間を半分にできる動画自動生成プラットフォームです。

  • 特徴:多種多様な無料動画素材、テキストの長さを簡略できる文章収集自動化機能、メディア情報源可視化機能、ブランディング効果のあるカスタマイズ機能
  • 価格設定:プロ・ビジネス・エンタープライズの3コースで全て要問合せ
  • URL:https://www.gliacloud.com/ja/

GliaCloudは、動画自動生成プラットフォームであり、1本の動画を最短1分で作成できるため、以下のような人におすすめです。

・ビジネスオーナー
ソーシャルメディアやウェブサイトでのビジネスプレゼンテーションやプロモーション動画を作成するビジネスオーナーに適しています。手間をかけずにクオリティの高い動画コンテンツを作成できます。

・マーケティング担当者
メディア情報源の可視化機能を活用して、効果的なマーケティング動画を作成できます。ブランディング効果のあるカスタマイズ機能も備えており、企業のブランドイメージを強化する動画コンテンツを制作するのに最適です。

動画編集にAIを使う際の注意点

AI導入にあたり、以下の点に注意することで、より一層クリエイティブな動画を生成できるようになります。是非実践してみてください。

動画が単調にならないように注意

AIは学習したパターンに基づき一貫した編集スタイルを持つため、動画が単調になり視覚的な興味を喪失し視聴者は飽きる可能性があります。例えば、同じトランジションやエフェクトを頻繁に使用すると、視覚的な興味が失われ、視聴者はそのパターンに慣れてしまい、新鮮さを感じなくなることが考えられます。

AIは人間の感性や創造性を模倣できますが、それらを超えることは難しいものです。そのため、個性を欠く動画が生成されることがあります。

なので、AIによる編集の結果を最終的に人間がチェックし、必要に応じて修正や調整を加えることが重要です。これにより、個性を持った動画を生成できます。

また、動画を公開する前に、視聴者からのフィードバックを収集し、それに基づいて編集することが重要です。視聴者の反応や意見を参考にして、より興味深い動画を制作できます。

そして、視聴者の嗜好や動画に対する反応を分析し、それを元にAIの学習や編集方法を改善することも有効です。

細部まで指定できない点に注意

AIはプログラムされた範囲内でしか動作しないため、特定のクリエイティブな要求を満たすことが難しい場合があります。そのため、その音楽が動画の雰囲気に合わない可能性があります。

AIは自動化されていますが、細部までの制御は難しいものです。そのため、特定の編集要素を微調整することが難しい場合があります。例えば特定のエフェクトやトランジションを生成できない場合、クリエイティブなビジョンを完全に実現することが難しくなります。

AIは予測可能な結果を提供しますが、細部の指定が難しいため、予期しない結果を生む可能性が避けられません。例えば、AIが自動的にシーンをカットする場合、重要な部分がカットされる可能性があります。

・細部を指定できない欠点を補う方法
人間の手による細部の調整と制御AIは自動化されたプログラムであり、細部までの制御が難しい場合があります。そのため、AIが生成した編集結果を人間が注意深くチェックし、必要に応じて微調整や修正を加えることが重要です。例えば、特定のシーンでのトランジションやエフェクト、音楽の選択など、人間の判断による細かな調整が必要です。

・クリエイティブなコントロールとビジョンの伝達
編集作業をAIに委ねる前に、クリエイティブなビジョンを十分に明確にし、必要な編集要素や雰囲気を伝えることが重要です。これにより、AIはより正確にクリエイティブな要求を理解し、その要求に沿った編集を行います。

まとめ

動画編集は、従来は時間とスキルを要するクリエイティブなプロセスでしたが、AIの進歩によりそのプロセスが劇的に変化しつつあります。本記事では、動画編集に使えるAIサービス3選を紹介し、それぞれの特徴やメリット、注意点について解説しました。

AIを使った動画編集は、画像や音声の情報を認識し、学習したパターンに基づいて自動化されます。これにより、作業の効率化とコスト削減が実現されます。しかし、AIを導入する際には、動画の単調性や細部の制御不足に注意が必要です。もっとも、人間の手による最終的な調整やクリエイティブなビジョンの伝達を通じて、AIによる動画編集の限界を補うことが可能です。

これからも、AIの進歩とともに動画編集の世界は進化し続けるでしょう。その進化を最大限に活用し、自分のクリエイティブなビジョンを実現するために、ぜひ本記事で紹介したAIサービスを試してみてください。

筆者プロフィール画像

Automagica編集部

バーチャルアシスタント(AI秘書)サービス「Automagica(オートマジカ)」を中心に、AIキャラクターの開発をしております。

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